危険な行為

資料

私は若い時分にメディア関係者のおじさんから「いかに芸能界に問題がはびこっているか」ということの例に「タレントの○○(男性アイドル)は、オムツをはいて生活をしている」と聞きました。とても真面目に悲しそうに話しているのでそのおじさんは信じていると思いました。
オムツはいて生活とは、肛門性交をして以来漏らしてしまうようになりその後ずっとオムツ生活になってしまうということです。当時私は男性ですらオムツ生活になるかもしれない肛門性交はとても危険な行為なのだと思いました。その後交際相手から求められたこともありましたが、断り続けました。
オムツ、失禁を検索するとこれらもAV作品に大量に出てくる言葉ですが、その後生活上で排泄を漏らすようになることであって決してプレイではありません。

数年たって、性的マイノリティの友人と性的に踏み込んだ話しをしていたときに、この話を思い出し、伝えました。友人(男性)は「男性が好きな男の子は、若い時に好きになった人から求められて、いろいろ頑張りすぎて『取り返しのつかないことになったりもする』」と教えてくれました。(そして若い時に年上の男性と交際しても、年上の男性は若い男の子が好きなだけで長く付き合うつもりがないのにアレコレ求めてきて、若い男の子が振り回されることも多い、とも教えてくれました。)

男性より女性のほうが、排泄器官まわりの括約筋が弱く、損傷に苦しむことが多いと専門家たちも警告しています。女性の相談件数が世界的に増えています。

下の図は、性売買合法化について6か国の調査をした論文にあった、「買春者がポルノで見たことがある行為」です。「ぶっかけ」という言葉が流通しているのも怖いですが、ほとんどの人が肛門性交をポルノで見ています。(この調査論文は別でしっかりご紹介します)
ドイツで性行為にお金を払う男性たち、そして彼らが合法売春の失敗について私たちに教えてくれたこと:社会からは見えない「自由人」の視点から見た性売買に関する6カ国の報告書より

Men who pay for sex in Germany and what they teach us about the failure of legal prostitution: a 6-country report on the sex trade from the perspective of the socially invisible ‘freiers’ p42 Figure 1 Sex acts viewed by German, Cambodian, and US sex buyers (N=330)

女性どうしで「肛門性交を求められるか」という話題はなかなかすることはありませんが、それでもそんな話題になることがあります。熱愛カップルに見えた二人があっさり別れてしまった理由を女性がわから聞くと、「肛門性交」や避妊のない性交(生中出し?)を求められたから、だったりしました。
若い男性だけでなくそこそこな年齢の男性も、交際相手の女性に性的な行為だったら虐待行為が許されると勘違いしていることがあります。これは明らかにAVポルノ作品の影響です。女性の健康被害を考えているのかというと、考えていないのでしょう。

2022年「けつあな確定」という言葉が流行しました。有名野球選手と恋人のものとされるLINEのやりとりが週刊誌に掲載されたもので、掲載された短いやり取りのなかには、ほかにも「髪を引っ張る」「なかだし」「おえおうさせたい(イラマチオ行為)」などの暴力行為、「はいしか言っちゃだめ」「罰だから」と懲罰として性行為を求めるなど、AVポルノの強い影響が見られます。

肛門性交など、AVの演出を再現し、心身に困難を抱えてしまう被害者が少なくありません。
子ども間で再現し、より脆弱な子どもたちが、被害にあっています。(郡司真子氏コメント)

日本国内でも子ども間の深刻な性加害があり低年齢化していることが取り上げられてきました。
“5歳児が4歳児のパンツの中に手を・・・” 深刻な園児どうしの性暴力(NHK2022年)
「”子ども同士”の性被害」親に言えない深刻な事情(東洋経済2023年)

>日本では明るみに出ていませんが、海外の調査だと3歳から8歳の年齢層の性被害の報告が一定数あります。
>年齢にふさわしくない性的問題行動が見られる場合、なんらかのインプットを模倣している可能性が高い。(弁護士・保育士寺町東子氏のコメント)(NHKの記事より)

日本では調査されていないようですが、性加害をした側の男児が家庭などでAVポルノを視てしまっている可能性もじゅうぶんに考えられます。

以下にAVポルノで表現されているが健康被害をもたらす危険性のある行為についてまとめてみます。

肛門性交

肛門性交の第一のリスクは肛門損傷でしょう。女性は特に危険です。

一般内科医も知って!「アナルセックス」の害 BMJ(イギリス医師会雑誌)で警鐘(メディカルトリビューン2022年)

欧米では、異性間での肛門性交渉(アナルセックス)経験者が低年齢化しているとされている 
肛門括約筋が弱い女性ではアナルセックスによる肛門損傷リスクが特に高まる (上記サイトより)

世界的に肛門性交経験者が増加、低年齢化していること、故に若い女性の肛門損傷リスクが高まっていることがわかります。

肛門損傷からおしりがゆるくなって便漏れ(便失禁)するようになる可能性もあります。
ほっといたら治るということはなく通院したり施術して(括約筋にハイフ?)治ることもあるようですが、治らないこともあるようです。

傷付きやすいので感染症リスクが上がります
ゴムを装着しない男性器の挿入は扁平上皮癌の危険性があるといわれています。
(子宮頸がんは男性器挿入による危険性) 
おしりの医学#026「アナルセックス(肛門性交)の危険性」(平田肛門科医院)

問題は扁平上皮癌で、アメリカではこの10年で増えてきているという傾向があります。この扁平上皮癌の原因は、「ヒトパピローマウィルス」ではないかという報告が出ました。このヒトパピローマウィルスは、女性の子宮頸癌の原因だといわれています。このウィルスが、男性から女性の子宮頚部へうつり、癌化するわけです。
ではなぜアメリカで、肛門の扁平上皮癌が増えているのか。どうも、肛門性交、いわゆるアナルセックスによるものではないかという意見があります。肛門性交により、男性から肛門の上皮部分にヒトパピローマウィルスが感染し、癌になるということです。そういう意味でも、肛門性交には危険が伴うということを認識していただきたいです。(おしりの医学 上記サイトより)

ゴムを装着しない性交

前出したように、ゴムを装着せず男性器を膣に挿入すると子宮頸がんのリスクがあります。
男性器からヒトパピローマウイルス(HPV)が感染します。
子宮頸がん(日本産科婦人科学会2018年)
世界中の男性の3人に1人が性器ヒトパピローマウイルスに感染しています(WHO2023年)

潮吹き

「潮吹きは射精のメタファー」(大島薫氏より➡日本AV史)と言われているように、女性本来の生態ではありません。尿を漏らしているだけです。「潮吹き」をするために行為前に水をたくさん飲むそうです。映像上わかりやすく絶頂や終了を描くために作られた演出です。

AV作品を見て「潮吹き」が女性の絶頂であると考えた男性から、潮吹きを強要されたという一般女性の被害の声があります。
「潮吹き」を期待されて執拗に激しい摩擦を加えられて怪我をしたり、
「潮吹き」をしていた女性がオムツ生活になったことも報告されています。
「水をたくさん飲んで性交すると潮吹きができる」と言っていた女性は尿失禁にも悩んでいました。

「潮吹き」のほかに「イク」「絶頂(アクメ)」などを求めて、気絶したり我を忘れる状態を求められ、高度な演技を要求されることもあるようです。
AV作品のなかには女性の腹部や股間に電流を流す演出のものもあるようです。

顏射

AVポルノ作品を見た若者が顏射がふつうの性行為だと思ってしまうと聞いたことがありますが、顏射も危険です。顔射には結膜炎角膜炎にかかるリスクだけでなく失明の危険もあります。
「ぶっかけ(Bukkake)」とは特に複数の男性が、顔面だけでなく身体の一部や衣類、その他の性的対象物に射精して精液をかけることである。(Wikipediaより)
日本のAV作品から世界中のポルノでBukkakeという言葉が流通しています。

ポルチオ?中イキ?奥イキ?「腹押し」というナゾ行為

子宮口近くに女性の性感帯がある(かもしれない)という(ポルチオ性感帯?)説がながれたり、言葉優先で「奥イキ」するとは何かと、女性の腹部に特殊な性感帯があるかのような言説があります。
古くはGスポットなどもその範疇かもしれません。
今はAV作品やAV出演者の発信から「腹押し」やお腹を「揺らす」行為がはやっている?そうですが、腹部を深く押したり強く押すのは危険であり、試されて痛い思いをしたり「気色悪い」思いをした女性もいるようです。
AV作品だけでなく、ヒーリング動画、施術というジャンルで、手かざしや腹部を叩く行為で女性がイッたように見える動画も流行ったとのこと。
腹部を触り「子宮が降りてきたね」と「診察」する男性もいたそうです。
(女性が感じていたら「子宮が降りてくる」「バルーン現象」「圧迫される」という説)

女性のオーガズムは心理的なものに強く影響されるので、「コレをしたらイク」というボタンは存在しないかと思います。(男性の前立腺刺激のようなものを探している?)
性的快感、性的絶頂を得たからといって、服従したり依存することもないかと思います。
いちど落ち着いていただけたらと思います。

腹部を叩く

腹部を叩く、腹パンに性的興奮を抱く男性もいます。
AVポルノにも「腹パン」というジャンルがあり、ネット上には女性が腹部を叩かれて、顏をあからめている(叩かれた女性が性的に興奮している様子?の)イラストが存在します。
「子宮責め」?という暴力がプレイだと思っている人もいるようです。

腹を叩く行為を
「子宮責め」
プレイだと思っている
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AVの真似を求められた健康被害

上にあげた論文のように、AVポルノで行われていることが性産業従事者に求められて健康被害をもたらすことが報告されていますが、性産業従事者でない女性の健康被害も低年齢化しています。
以下は未婚の一般女性から聞いた、パートナーからされた性行為で起きた健康被害です。

・肛門性交を求められ出血。血の混ざった汁?が出るようになった。
・(数回肛門性交を求められ)切れ痔のような状態からイボのようなものが残った。
・肛門性交を求められおしりがゆるくなった。(下着が汚れる。肛門の痛み)
・ガシマンで膣から出血した。その後臭いが気になるようになり病院に行った。
・不衛生な手で触られて痛みを伴うようになり病院に行った。(尿道炎の薬をもらった)
・中出しされたので病院に行って(自腹で)アフターピルをもらった。
・縛られて抑えつけられたりした。青あざやすり傷。
・不衛生な状況で器具を使われて腎盂炎(じんうえん:尿道から細菌が入る病気)になった。
・異物挿入されるなど乱暴な行為をされた後に自分の様子がおかしいことに気づき心療内科に通った。

身体のダメージだけではなく精神的な負荷も大きいようです。
婦人科などの専門科に行ってから、ストレス性の胃炎やストレス性のめまいを起こしていることに気づいたり、自身の様子がおかしいことに気づき、精密検査を受けたり心療内科に通うことになったという人もいます。心の負担を自覚するのには少し時間がかかるようです。

健康被害としては泌尿器系の病気、腎臓の病気(感染症)、肛門性交を求められたことによる肛門損傷です。
身体の損傷は心も深く傷つけます。
女性の肛門性交、そして低年齢層の肛門性交はとても危険であるということを周知してほしいです。

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