ポルノ依存症とは

資料

2024年1月28日ガーディアン記事でオーストラリアの研究が紹介されていました。
https://www.theguardian.com/society/2024/jan/28/australia-e-safety-commissioner-online-porn-study-data

>男性回答者の 36% が 10 代になる前に初めてポルノにさらされ、
>意図的に検索したと認めたのはわずか 22% 
>ソーシャル メディアやインターネットの他の部分のポップアップを通じて、偶然に成人向けコンテンツに遭遇した人の方が多かった
現実のパートナーとのつながりが難しいことに気づきました。「機能的には、彼女とセックスすることはほとんど不可能でした。本物はほとんど私を十分に興奮させなかった

ポルノ依存症が増えているというニュースもあります。
研究によると、若者のほぼ3分の2がオンラインポルノ中毒になっている(Daily Mail Online イギリス2024年1月21日)
➡ポルノ視聴の低年齢化が何をもたらしているか でも紹介しています)

記事では、インターネットでポルノを偶然低年齢で見てしまい「ポルノで育った世代」が特に著しくポルノ依存症の症状を呈しているとしています。
ポルノ依存症に陥るとどうやら勃起不全になる、性的に機能しなくなるようです。
生身の人間に性対象が向かわなくなり性に興味がなくなるのなら、パートナーがいなければ、もうそれはそれでいいのでは?と思いましたがなんだかそういうわけでもなく深刻そうです。

依存症は、エスカレーションなので、
段階的に、より激しいもの、過激なものを求めるようになり、
ふつうの性行為や普通の恋愛では、性的に興奮できなくなり
より変態的、過激、残虐性がないと性的興奮が得られなくなるんです
(郡司真子氏コメントより)

アルコール依存症やギャンブル依存症のように、本人の節度の問題のように思われがちなものの、自分一人の力で止められなかったり、抜け出すにはとても苦しい思いをしたり生涯にわたる渇望感を伴うこともありえる、とても恐ろしいものかもしれません。

依存症の症状はエスカレーション、脳がより刺激を求めるメカニズムが『セックス依存症』(斉藤章佳著)でも説明されています。

>行動のエスカレーション
これはある問題行動を繰り返していくうちに、量が増えたり頻度が上がったり、やり方や手法が大胆になっていくことです。(中略)セックス依存症なら、ノーマルなセックスに飽き足らず、ハードなSMなど肉体的に負担のかかるプレイにのめり込むようになる、ということもあります。
>行為のエスカレーションも依存症の特徴です。Fさんの例は、ノーマルなセックスに飽き足らず、プレイが過激化していく典型といえます。セックス依存症に限らず、薬物や万引き、アルコールなどの依存症者は、周囲に隠れて問題行動を続けているにもかかわらず、誰かに向けて発している、「こんな自分を止めてくれ」というメッセージなのです。行為のエスカレーション自体が周囲へのSOSだと読み替えてもいいでしょう。
「サイバーセックスは、セックス中毒のクラック(安価な濃縮コカイン)だ」 これは、アメリカにある依存症治療専門施設の臨床責任者、パトリック・カーンズが述べた言葉です。 
>周囲が強制的にやめさせようとすると暴力的になり、警察沙汰になったケースもありました。その結果として、生活習慣が乱れて昼夜逆転になったり、人間関係や社会生活が破綻することもあるのです。
アメリカでは、「ある会社経営者の男性が、自らの新規株式公開の日に6時間もオンラインポルノに没頭していた」というケースもあったようです。それほどサイバーセックスは中毒性が高いということがうかがえます。すでにセックス依存症の問題を抱える人が、インターネットの特殊なコンテンツを利用することで、さらに症状を悪化させることもあります。
また、サイバーセックスが当事者の社会生活に悪影響を与えるだけでなく、性犯罪につながる可能性もあります。オンラインでは簡単に疑似セックスができるため、「世の中の女性はいとも簡単にセックスさせてくれるし、実は多くの女性がそれを望んでいるのだ」などという当事者にとって都合のいい認知の歪みが瞬く間に形成され、性犯罪に発展していった例もあります。
(『セックス依存症』斉藤章佳著 幻冬舎新書 より)

本の中で「サイバーセックス」「疑似セックス」という言葉が登場しますが、これはオンラインによるポルノ視聴のことを指しています。それほどまでに強烈に残る体験なのでしょう。

郡司真子氏による斉藤章佳氏とのインタビューで、生まれて初めて視たアダルトコンテンツに強く影響される事例がとりあげています。

郡司真子氏のレターニュースから

https://makog.theletter.jp/posts/cc0134e0-be2f-11ec-b61e-83cf70b32044?fbclid=IwAR2xpr5_PD32v-GEvuaIPhzr9oTdLjyMe9KGhcsQAX8MdMV60YqBDM_agF4

ここにも斉藤章佳氏がインタビューで 過激なAVを観て 過度の自慰で 性犯罪にはしる少年の問題を指摘しています。

少年たちは、「特殊な性嗜好の動画」について強烈なインパクトとともに大きな影響を受けています。たまたま検索で出てきた、今まで見たことのない類の、単に男性と女性が性交しているというものではなく、すごく暴力的だったりとか、倒錯的な内容をまだ人格形成が未熟で情報の選択能力が低い少年が観ることは、ショックが大きい、衝撃的な体験です。それが強烈に記憶に残っているケースもあり、彼らは動画の中にあった類似行為を社会の中で「反復強迫」として行動化しています。 著書の『セックス依存症』(幻冬舎)の中にも事例を紹介しましたが、その少年がうまれて初めて観たアダルトコンテンツというのが、「逃げる女子校生のスカートに追いかけて射精し、最後は女子高生が笑顔で終わる」という内容です。最後には嫌がっていたけど「被害者が性暴力を受け入れる」という筋書きのコンテンツで、彼は、中学生で始めてその動画を見て、衝撃を受け「このような行為を受け入れる人もいるんだ」と学習しています。そして、その動画を想像しながら、覚えたての自慰行為を繰り返していくうちに、高校生なって、とうとう学校内で行動化してしまいました。

依存症とは段階的なものであり、段階的に、より興奮するものに強いアディクション(中毒性)があり、より過激な刺激を求めるようになっていったり、行動がエスカレートしていき、自分では止められない状態になっていくもの。
特にインターネット、スマホの普及によってオンラインポルノ視聴が低年齢化し、より過激な(残虐な・変態的な)ポルノが簡単に目に入ってきてしまう状況、検索したら簡単に大量なポルノ視聴が可能な事態が、重大な問題を引き起こしているようです。

ポルノ依存症とはどのようなものなのか

誰かに止めてほしくて行動化するパターンがあげられましたが、「依存症」というからには、問題行動が「止められなくなる」のは、「さみしいから」「不安から」といった心理的な要因(だけ)ではなく、脳への刺激、脳の神経回路によって止められなくなるもののはずです。

2021年「インターネット・ポルノ中毒」という本が日本でも刊行されました。
著者は2021年に亡くなられてしまったそうですが、ゲイリー・ウィルソン氏のサイトがあり、今でもポルノ依存症についての警告と、ポルノ依存症から脱するためのグループ活動を紹介しています。

このサイトによると、ポルノ依存症は性的不能が主な症状としてあげられています。
https://www.yourbrainonporn.com/ja/sexual-problems/

今日のポルノが性的パフォーマンスを損なう可能性があるという証拠が高まっています。 これは、勃起不全(ED)、遅延射精(DE)、早漏(PE)、性欲減退および無オルガスム症に適用されます。 

ゲイリー・ウィルソン氏のTEDスピーチは10年前のものですが日本語翻訳も付いています。

動画によると、性的不能は自覚できる顕著な症状であり、オンラインポルノを視て育ってしまった世代には無自覚なうちに被っている弊害もあるようです。

YouTubeには、ポルノ依存症に警鐘を鳴らす動画がほかにも沢山ありました。
Free Medical EducationというYouTube番組がわかりやすそうな動画を作っています。
(ほか多くの疾病について解説動画を作っているサイトのようです。)

Free Medical Educationのポルノ依存症についての動画コンプリートバージョン(56分)

これらの動画はとてもわかりやすくポルノ依存症のメカニズムについて解説しています。
啓発動画がこれだけあったり、自助グループが数多くあるということはそれだけポルノ依存症に苦しんでいる人たちがいるということでしょう。すでに何年も前から問題視されてきたことがわかります。

オンラインポルノ視聴では新しいものを視たときに性的興奮が急上昇するそうです。
そしてそれは「クーリッジ効果」が大きく影響していると解説されています。

クーリッジ効果

ポルノ大実験 | ギャリー・ウィルソン | TEDxGlasgow より
Free Medical Educationのポルノ依存症についての動画コンプリートバージョン より


クーリッジ効果とは、哺乳類のオス(と一部のメス?)が、同じパートナーとの性交だと射精までに時間がかかるが、パートナーを変えていくと射精するまでの時間がそれほど変わらないという研究結果から、哺乳類のオスが自分の種をより多く残すために、より多くのメスと性交したがる、新しいメスとの性交でより興奮するのが動物の本能とするものです。

このクーリッジ効果によってインターネットでクリックするだけで新しいパートナーとの性交と同じような強い興奮を得られるため、依存症に向かっていくのだとしています。

ゲーリー・ウィルソンのTEDスピーチより

インターネットでのポルノ視聴を「サイバーセックス」「疑似セックス」というと、なんだか大げさに感じますが、オンラインポルノ視聴によって脳は短い時間で大勢の相手と性体験をするような強い激しい刺激を受け取り続けてしまうわけです。

どのような症状なのか

テキサス大学オースティン校ジャーナリズム・メディア学部の名誉教授であり、『家父長制の終焉: 男性のためのラディカル フェミニズム』(2017年)の著者でポルノと男らしさについての研究書籍を多く出している、ロバート・ジェンセン氏の記事から
https://appinternational.org/2023/05/17/robert_jensen_lost_in_a_sea_of_pixels/

>ここでようやく、先ほど少し触れた、ポルノグラフィにおけるコントロールの外観と幻想という話に戻る。まず、男性が男らしいタフさの基準に従って生きようとしても、自分の感情を隠しとおすことはできないし、少なくとも長期的には無理だ。どんなにコントロールしようと思っても、感情は表に出てきる。多くの男性がポルノを利用することで感じる罪悪感や恥ずかしさの多くは、信仰心や性的にお堅いからではなく、客体化された女性の身体を自分の快楽のために使用すること――これはポルノグラフィの本質だ――が、自分のありたい姿と相容れないとどこかで理解しているからだと思う。私たちは十分に人間らしい存在でありたいのに、ポルノはそれを困難にし、そのことをわれわれはわかっているのだ。
>ここで多くの男性は第2の罠にはまる。ポルノを習慣的に使用することで、逆にポルノが男性をコントロールするようになるのだ。私は、多くの男性が、ポルノが自分の性的想像力をいかに植民地化しているかを自覚することの苦痛について話すのを聞いてきた。「ポルノのシーンを思い浮かべないと、パートナーとセックスができないんです」と語る男性も大勢いる。極端な例では、ポルノを強迫的に使用する男性は、パートナーとのセックスで勃起不全に陥る。しかし、どんなにマイナス面を自覚しても、多くの男性はポルノで自慰することをやめられない。ポルノが正式に依存症に分類されるかどうかは別として――私はそうあるべきだと思うが――、依存症のようなサイクルから抜け出せない男性も少なくない。

オーストラリアのアボリショニスト団体のメリンダ・タンカード・ライスト氏の記事
( ➡ポルノ視聴の低年齢化が何をもたらしているか のページでも紹介しています)
Why men need to de-radicalise from porn – I was one of them | Melinda Tankard Reist

>完全に狂ってない限り、なぜ大学のコンピューター室の後ろに座ってポルノを見るためにすべてを危険にさらす必要があるのでしょうか?
>これが私の過激化でした。私は女性を人間として見るのをやめ、目にしたすべての女性を対象化し、彼女たちを見た瞬間に頭の中でポルノ映画に変え、女性たち全員との性的接触を想像しました。彼らが好むと好まざるにかかわらず、私には彼らの体を所有する権利があると思っていました。私には唇、目、おっぱい、お尻、お尻しか見えませんでした。  
>すべてのポルノユーザーは心の底では、自分たちがやっていることは間違っていると知っている。彼らは、セックスは見るものではなく、行うものであることを本質的に知っています。彼らはその罪悪感や恥を隠そうとしますが、それは別の場所で出てきます。アンガーマネジメントの問題、うつ病、強迫的な嘘、情緒不安定。私の場合、それは子供の頃から助けを求めなかった憂鬱と怒りとして現れました。  
>仕事上でストレスが増大するたびに、観たポルノの卑劣さと下劣さがエスカレートしていきました。初めてポルノを見始めたとき、あるいはその習慣が始まってから数年経ったときでさえ、自分が「ギリギリ合法」のポルノやパンチラビデオにハマることになるとは夢にも思わなかった。  

ゲイリー・ウィルソンの著作からもみてみましょう。
ポルノ・買春研究委員会のサイト「ポルノに支配される若者たちの脳――ゲイリー・ウィルソンの著書を読む」より
https://appinternational.org/2023/07/29/porn_is_killing_sex/?fbclid=IwAR06BzlbvLMB4RYyXBvSCRojj9giMGNB8QerCKJIJkVZAFm2qGAECug1FE0

>ネットポルノの高速利用は、自分のセクシュアリティを発見する健全な方法とはほど遠く、性欲や現実のパートナーや人生の目標への関心を失い、集中できなくなり、緊縛、サドマゾヒズム、獣姦、フェティシズム、児童虐待など、より過激で暴力的なものへとエスカレートしていくことが多い。それとともに、自分が視聴したものを誰かに試してみたいという欲望も抱くようになる。たとえば自撮りサイトを通じて、あるいは親密なパートナーに、もし相手が同意しなければ売買春の中の女性たちに、あるいは子供にさえ、やってみたいという欲求が生じる。
>被害は男性だけではない。少女や女性がポルノを視聴し続けると、通常なら忌避するような行為に対する嫌悪感が上書きされてしまう。その結果、性的搾取産業に巻き込まれることを含め、現実の逸脱した性行動を受け入れたり、求めたりするようになり、深刻な被害を受けることになる。
>「友人たちが離れていった。自分の部屋で自慰にふけるために、人付き合いをあきらめた。家族は僕を無条件に愛してくれたが、一緒にいても楽しくなかった。大学の授業だけでなく、仕事にも集中できなかった。恋人もいなかった。人間関係全般に不安があった。猛烈に体を鍛えたが、何も得るものはなかった。精神的に参っているとみんなに言われた。ビデオの画面にちらっと映る僕の目は、うつろなまなざしだった。家には誰もいなかった。まさに虚脱状態だ。いくら寝てもエネルギーが回復しない。何もない。まったく何もない。いつもへとへとだった。目の下のくま、顔色、にきび、脱水症状。ひどく落ち込んでいた。ポルノによるEDだった。ストレス、不安、混乱、迷いがあった。人生を生きてはいなかったが、死んでもいなかった。僕はゾンビだった。」(29~30ページ)
>2010年以降の6つの研究によると、40歳未満の男性の勃起不全率は現在14%から33%である。3人に1人の割合に近づいている。半世紀にわたって2〜3%で安定していた以前の割合から10倍も増加したことになる。この増加は、高速インターネットとポルノサイトが普及した時期とぴったり一致する。
すべての依存症(アディクション)がそうであるように、渇望はしだいに増大し、快楽はしだいに減少し、絶えず目新しさを求めるようになる。ネットポルノは、驚き、衝撃、規範の侵害、不安、スリルの追求とともに、その種のものを豊富に提供してくれる。

ゲイリー・ウィルソンのTEDスピーチでもオンラインポルノにハマっていく症状が述べられています。

ゲイリー・ウィルソンのTEDスピーチより

・Alone 一人になる。人を避ける。(この傾向はほかの依存症でも見られるようですね。)
・Voyeurism 人をいろじろ見る。窃視に性的興奮する。
・Clicking clickする。
・Seaching 検索する。
・Multiple tabs 複数のタブを開く。早送りで見たり流し見することもこれに入るようです。
・Constant novelty 目新しいものを常に求める。
・Shoke &surprise 性的なものに加えて、ショック、恐怖や不安が伴うと記憶が強化されます。

ゲイリー・ウィルソンはさらに、生まれついてオンラインポルノに晒されてきた世代の男の子(約10歳からポルノに興味を持つそうです)は、自覚なくポルノ依存症の結果として、様々なメンタル疾患の症状を抱えると指摘しています。

性的興奮依存症の症状を次のようにあげています。

ゲイリー・ウィルソンのTEDスピーチより

・ADHD 注意喚起障害・多動性障害
・Social anxiety 社会不安障害(人と話すことなどへの不安、恐怖、緊張)
・Depression うつ
・Performance anxiety 舞台恐怖症・パフォーマンス不安
・OCD 強迫性障害

こういったものが、「依存症の原因だと考えても依存症の結果だとは考えない」
つまり、ポルノ依存症に陥っているから起きている症状だと考えず、薬を処方して対応してきたのではないかと指摘しています。

性的興奮に加えてショック、恐怖、不安、嫌悪感が伴うことで強化され、重要な記憶になる

本来、体験は強烈であればあるほど、ドーパミンとアドレナリンの分泌により強化され、より重要な記憶になります。
Free Medical Educationの動画では、
「ポルノを視るときに、興奮、恐怖、ショック、嫌悪感などの感情を経験することでより強化される、
つまり最も不快なポルノや体と魂が嫌がる出来事に遭遇した場合、そしてそれに対して強い嫌悪感を感じるとき、強化され、重要な記憶になってしまう」とも述べられています。

前出の「ポルノのシーンを思い浮かべないと、パートナーとセックスができない」という証言は、性行為そのもので性的興奮できなくなり、ポルノの強烈な(おそらくは残虐な、変態的な)シーンの記憶のほうが強烈な重要な記憶になってしまい、性的に興奮するということでしょう。

ドーパミンによって強化された記憶は報酬(さらなるドーパミン)を求めて衝動的な行動をとるようにもなります。

Your Brain on Porn | Complete Animated Documentary
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動画では、依存症とは大脳辺縁系優位のドーパミンの中毒Addiction であり、大脳新皮質による理性が働く脳の伝達経路と対立するため

JUST DO IT  大脳辺縁系によるドーパミン支配の行動
THINK FIRST 大脳新皮質による理性に基づいた行動

と、分かれ、ドーパミン支配が優位になる=依存症の症状として衝動を抑制できなくなることもあげています。

ポルノ依存症の症状をまとめてみます。

一人になる・人を避ける(罪悪感から?ポルノ視聴にいそがしいため?不安障害のため?)
人をジロジロ見る・窃視、のぞきに性的興奮をおぼえる
ポルノ視聴(での自慰)がやめられなくなる
常に目新しいポルノを求めるようになる
新しい刺激への渇望感がある
より過激な(変態的・残虐な)ポルノを求める
ポルノで見た行為を誰かで試してみたくなる

妄想から行動に起こそうとする(性犯罪にいたる)
正当化しようとする・罪悪感や恥がある
すべての女性を見下す・モノ化する/女性との情動的なつながりが持てない
目にしたすべての女性を人間として見るのをやめ、性の対象として見る
ポルノを思い浮かべないと性行為ができない

生身の女性との性交ができなくなりポルノでしか性的興奮を得られない
心的疾患の症状(集中力の欠如・うつ病・強迫的な噓・情緒不安定・各種不安障害)

怒りの爆発・衝動の抑制ができなくなる
勃起不全
(女性女児が)本来忌避する性的行動に積極的になったり受け入れてしまう

といったもののようです。

ポルノのオンライン視聴では

クーリッジ効果によってオンラインポルノ視聴が強い刺激となる
性的刺激とともに、ショック、恐怖、不安、嫌悪感といった感情も記憶の強化になる
強く重要な記憶となる暴力ポルノの視聴が低年齢化し、より強化される

といったことが依存症に陥りやすいということです。
ポルノ依存症から脱するにはどうしたらいいのでしょう。

ポルノから脱する

ゲイリー・ウィルソンのスピーチによれば、ただただポルノ視聴を止めれば2か月ほどで改善されるようです。
若年層からオンラインポルノを視ていた世代はオンラインポルノを視て育っていない50代より勃起不全からの回復が遅いとのこと。(ゲイリー・ウィルソン氏のTEDスピーチより)
回復が遅くても、回復してくれるなら何よりです。

ただ、他の依存症に悩む人を見てみても、「依存症」である以上、そこから脱するのはかなり大変なことが想像できます。
ゲイリー・ウィルソン氏を取り上げた日本の記事から

「ネットポルノ依存症」という大問題が、いよいよ世界を揺るがしはじめた…!(現代ビジネス2021年)

>いったん「ポルノ脳」になってしまっても、自助グループなどの支援を受けつつ、「ポルノを断って人生を取り戻す」ことは可能だとウィルソンは励ます。ただし、VR(ヴァーチャルリアリティ)のポルノについては、この強烈な刺激が思春期の若者の脳にどのような影響を及ぼすか「恐ろしい」と述べるだけだ。

イギリスではオンラインポルノによる暴力ポルノ視聴の低年齢化が伝えられましたが、
➡低年齢層が暴力ポルノに晒される これは決してイギリスだけに起きていることではありません。

インターネットで児童がポルノ視聴に接触してしまうこと、成人でもより刺激を求め続けるポルノ依存症に陥る危険性があること、これらの警鐘の声を塞ぎ、妨害し、ポルノを推進してきたのはいったい誰なのでしょう。

ゲイリー・ウィルソン氏のサイトには、ポルノ依存症に警鐘を鳴らす活動、依存症から脱する自助グループ活動への激しい妨害があったことがうかがえます。

歴史的にも反性売買運動に対して激しい攻撃があり、今は萌え絵(女性女児の幼い・媚びている・性的な表現をした絵)を公共の場に出したことへの抗議に対しても、表自(表現の自由戦士と言われる人たち)からの激しい攻撃があります。これはいったい何なのでしょうか。

このポルノをなくすな、ポルノを攻撃するな、という狂気に近い攻撃は、ポルノ市場からの攻撃だけでなく、ポルノユーザーによるものです。

バイアグラやそれに準じた薬の入手に血眼になり、家庭を持つことがあっても家庭内セックスレス、声を上げた女性を攻撃することだけに執念を燃やすアンチフェミニストは美少女アイコンを好み、女児子どもは自分たちに逆らわないから正しい絶対的な存在だと妄想し、女性を虐待したり子どもを性的に描いたポルノに限り表現の自由をうったえゾーニングを求める声に狂ったような攻撃をするのは、集団的なポルノ依存症の症状といえないでしょうか。

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